愛してます

9月1日に父が倒れました。
心肺停止で病院に運ばれました。
12時前に母からその旨電話を受け、どうせ朝まで待てないと思い、そのまま車で父の元に向かいました。既に意識はなく、医師からは意識を取り戻すのは難しいと言われました。本日23時半がタイムリミットと言われましたが、本日夕方のCTの結果日曜日より回復しているとは言えず、連日呼吸も心臓の動きも少しづつ悪くなっており、回復の見込みは極めて厳しいと言われました。
7年前に心筋梗塞で死にかけ、3年前には右脚切断と厳しい局面を乗り越えて、超人的生命力を発揮した父も流石に今回は耐えれそうにありません。再度心肺停止に陥った場合の延命処置はしないで下さいと僕の口から医師に伝えました。愛する父の延命をこの愚息が断りました。とても正しい判断とは考えられませんが、これ以上父に苦しい思いをさせるのは嫌です。本人がそれを望んでいるかどうか直接聞くことはしませんでしたが、僕が決めました。愛する父の寿命をこの愚息が決めました。一生後悔すると思います。しかしこの命の決定を僕は一生背負い今後の人生を歩んで行きます。父が僕にしてくれたように、僕も愛息に道標をつけ、彼の人生を導くことで恩返しとさせて頂きたく思います。今更こんな勝手な事を言えませんが、どうか納得して下さい。いや、納得してくれると思うし、納得して貰わなければ僕はこの先どうして良いのか分かりません。でも父なら絶対合意してくれると思います。
残される母の事は心配ですが、正直今は父のことに集中させて下さい。いや、勿論彼女の面倒はみます。パパ、それは心配しないで。おじいちゃんのお迎えがくるまではあなたの事を、あなたの事だけを考えさせてください。時代が良く、悪く、満足な親孝行を元気な時に出来なくて本当にごめんなさい。だから愛息を絶対に幸せにするので、それで許して下さい。
もうこれ以上無理して頑張らなくてもいいよ。顔を見ると言えないけど、パパは十分に頑張った。貴方の頑張りは皆が知ってる。だから誰もパパを責める人はいません。リラックスして、ゆっくり楽にして下さい。
愛しています。貴方のお陰でそこそこの人間になれました。顯穰には僕よりマシな人間になれるようバックアップして行きます。おじいちゃんのとこ行ったら一緒に見守ってね。でも最後一度でいいから目を見てなんか言って欲しかったよ。いや、もう十分だよ。こんなん言うたらどっちやねんって怒られるね。ごめん、最後まで頼りない愚息で。

忠興